保坂 健二朗氏(滋賀県立美術館 ディレクター)、比田井 和子氏(天来書院 取締役会長)、そして、高橋 進氏(日本女子体育大学名誉教授・比田井南谷研究家)によるギャラリートークを開催いたします。
是非ご参加ください。
日 時| 2023年2月3日(金)19:00〜20:00
(所要時間 約1時間)
参加費| 無料
申込方法| ご参加ご希望の方は√K Contemporaryまでお申し込みをお願いいたします。
*メールにてお申込みの際には、お名前、ご連絡先、ご参加人数をご明記いただきまようお願いいたします。
√K Contemporary
Tel: 03-6280-8808 / Email : info@root-k.jp
【 ゲストのご紹介 】
保坂 健二朗 (HOSAKA Kenjiro) |滋賀県立美術館 ディレクター
滋賀県立美術館ディレクター。2000年慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程修了。東京国立近代美術館主任研究員を経て、2021年1月から滋賀県立美術館ディレクター。これまで東京国立近代美術館では「日本の家 1945年以降の建築と暮らし」(2017)、「声ノマ 全身詩人、吉増剛造展」(2016)、「フランシス・ベーコン展」(2013)など多数の展覧会を企画。また「Logical Emotion」(チューリッヒ、クラクフ、ハレ、2014)、「Double Vision」(モスクワ、ハイファ、2012)など国外の美術館の企画にも携わる。滋賀県立美術館では「人間の才能 生みだすことと生きること」展を企画。おもな著書に『アール・ブリュット アート 日本』(監修、2013、平凡社)など。
比田井 和子(HIDAI Kazuko)|天来書院 取締役会長
比田井天来の次男、比田井南谷の長女。学習院大学大学院人文科学研究科哲学専攻修士課程修了。卒業後、伏見冲敬編『書道字典』(角川書店)編集に参画。出版社勤務を経て株式会社天来書院を創設。書道書籍の発行と、ビデオやDVDのプロデュース、講演などによって、書の芸術性と真の姿を広く紹介している。2000年から二年間、佐久市立(当時は望月町立)天来記念館の館長をつとめた。(『現代書道の父 比田井天来』より転載)
高橋 進(TAKAHASHI Susumu)|日本女子体育大学名誉教授
南谷オフィシャル・サイト運営。
1979年学習院大学大学院人文科学研究科哲学専攻博士課程単位取得退学。学習院大学文学部哲学科助手を経て、1983年日本女子体育短期大学専任講師に就任。2006年から日本女子体育大学教授となり2015年定年退職。専攻は西洋近代哲学・思想史。日本女子体育大学では哲学・倫理学・美学美術史を教授。共訳書として、ジョゼフ・キャンベル『千の顔をもつ英雄』(人文書院)、N.レイノルズ・M.マコーミック『20世紀ダンス史』(慶應義塾大学出版会)など。
比田井南谷 生誕110年「HIDAI NANKOKU」
- 会期 | 2022年11月12日(土)~ 12月10日(土) *2023年2月4日(土) まで会期延長
- 入場料 | 無料
- 会場 | √K Contemporary(東京都新宿区南町6)
- 主催 | 一般社団法人 日本美術継承協会
- 企画構成 | √K Contemporary
- 協力 | 天来書院、比田井和子、比田井義信、高橋進、髙橋蒼石、SEI-RIN
- デザイン | 田原慎太郎
【会期延長のお知らせ】
本展はお陰様で大変ご好評をいただき、会期を2023年2月4日(土)まで延長することとなりましたのでご案内申し上げます。
会期延長に伴い、一部展示替えを行います。年初より前期にて未出展の作品を展示いたします。
会期: ~2023年2月4日(土)
尚、B1Fの南谷拓本コレクションの展示は、12月10日(土)を持ちまして終了となりますので、何卒ご了承ください。
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2022年11月12日(土) ~ 12月10日(土) 2023年2月4日(土)にかけて、日本美術継承協会(東京・新宿)の主催する、書家 比田井南谷の個展「HIDAI NANKOKU」を開催いたします。本展では南谷の日本未発表作品や南谷の拓本コレクションを含む約50点ほどの作品を展覧いたします。
比田井南谷は戦後、新たな概念の「線の芸術」を創造し、日本の書道界や美術界、さらに欧米の芸術界に衝撃を与えました。当時のSan Francisco Sunday Chronicle紙に「New Abstract Style」と評されたその芸術表現は、それまでとは全く異質の新しい表現として非常に高く評価され、ニューヨーク近代美術館(MoMA)をはじめとした美術館や、著名なコレクターに作品が所蔵されました。
しかしながら、現在のアートシーンにおいては、南谷の偉業は正しく美術史の中に位置づけることができていません。生誕110年となる本年、あらためて南谷の「線の芸術」を紐解き、その真髄に迫る事で、多くの方にその高い芸術性を感じていただき、比田井南谷という創造者を後世に残していく契機とすべく、本展を開催いたします。
【本展について】
数年前に比田井南谷の作品に出会い、線表現に魅了され、昨年√K Contemporaryにて「線のカタチ」という企画展を行いました。南谷の作品を中心に線表現を追求した作家たちの作品を展示しましたが、ほとんどの方が南谷の作品に触れる初めての機会となり、その異質で力強い線表現に魅了されていました。
今年南谷は生誕110年を迎えましたが、20世紀の美術シーンにおいて彼の名が挙がることはほとんどなく、彼の作品への多くの人の反応を知る私達は違和感を覚えずにはいられません。
南谷は書家であるがゆえに、「前衛書家」という見出しを付けられます。
しかし、前衛書というのは一体何なのでしょうか。
その問いを長く頭に置きながら、彼の作品と向き合ってきました。「前衛書」という見出しを付け、書であるがために美術シーンにおいて彼の偉業が残されないのであれば、美術や芸術の本質はどこにあるのかと。
南谷は、同時期に活動していた彼の地の新しい表現者達と同様に大きな未来に可能性を持ち、新しい価値観で概念を変えようと、わずかな部分に着手していただけかもしれません。
私達は、この問いや疑問の線引きを変えることで日本の美術文脈をインターナショナルに位置付けるきっかけになればと願い、また美術界や書壇の垣根を取り払い、ただ一心に書の、芸術の、真髄を発信し続けたこの書家の活動を知ることに日本美術の進むべき道の答えがあるような気がしています。
私達がこのような意義ある展示の一端を担える事をとても光栄に思っております。
たくさんの方に本展をご覧いただけましたら幸甚にございます。
加島いち子(Director, √K Contemporary)
【本展の見どころ】
日本初公開作品や未発表作品を含めた約50点を出展
本展では、1960年代に欧米で発表して以降、本邦初公開となる作品7点、そして未発表作品やスケッチなど、南谷の貴重な作品群を一堂に会した約50点を展示いたします。
比田井南谷の拓本コレクション 公開
本展会場の地下では、南谷の貴重な拓本コレクションを展示いたします。
西洋には存在しない拓本芸術は、南谷がアメリカで開催した最初の個展に併催された拓本展で多くの欧米の芸術家たちに衝撃を与えました。拓本は、南谷が創造した「線の芸術」の源泉の一つであり、また、東洋独自の芸術形態です。本展では、現在では見る事のできない大変貴重な南谷のコレクションの一部を展示し、拓本の意義を改めて問います。
比田井南谷の貴重な資料も展示
南谷は作品制作と同時に、書道の振興にも尽力し、国内外の大学や研究機関等で「正確な書道史・書の鑑賞の仕方・書の書き方」という講義や実演、書法指導を行いました。当時の資料や新聞記事等の資料を公開いたします。その他、1960年代にニューヨーク近代美術館(MoMA)をはじめとした各種の美術館や著名なコレクターが南谷の作品を購入した記録もご紹介。さらに、ピエール・アレシンスキーやワラッセ・ティンといった著名なアーティストたちとの共同制作や交流記録も展示し、多岐に渡る活動の足跡をたどります。
【比田井南谷 生誕110年「HIDAI NANKOKU」 スペシャルイベント開催】
本展では、各種イベントを通して比田井南谷の人物像に迫ります。ギャラリーツアーや臨書体験ワークショップ等開催予定です。
詳細確定次第、本サイト又はSNSにて情報配信いたします。
詳細は下記イベント欄よりご確認ください。
IMAGES
ARTISTS
1912年 神奈川県鎌倉生まれ 名は漸(すすむ)
1934年 東京高等工芸学校印刷工芸科卒業
1999年 10月15日永眠、享年87
比田井天来、小琴の二男。父天来について書法を学ぶ。父歿後は書道研究機関「書学院」を継承して数千冊に及ぶ貴重な碑帖の管理にあたり、同時に書学院出版部を再開して良書の出版と啓蒙に努める。1945年、史上初の前衛書「電のヴァリエーション」を書き翌年発表、書壇に衝撃をあたえる。東京、ニューヨークなどで個展を多数開催。現代美術展等に招待出品。ニューヨーク近代美術館(MoMA)など著名コレクターが作品買上げ。またプリンストン大学、コロンビア大学等約20の大学で書道史を講演する。
<Public Collection>
京都国立近代美術館/佐久市立天来記念館/千葉市美術館/東京国立近代美術館/東京都現代美術館/成田山書道美術館/新潟県立近代美術館/北海道立函館美術館/春日井市道風記念館/イェール大学美術館/カリフォルニア大学バークレー美術館/クレラー・ミュラー美術館/コーネル大学ジョンソン美術館/サンフランシスコ近代美術館/ニューヨーク近代美術館/ハーバード大学フォッグ美術館/ビクトリア国立美術館/M+
1912年 神奈川県鎌倉生まれ 名は漸(すすむ)
1934年 東京高等工芸学校印刷工芸科卒業
1999年 10月15日永眠、享年87
比田井天来、小琴の二男。父天来について書法を学ぶ。父歿後は書道研究機関「書学院」を継承して数千冊に及ぶ貴重な碑帖の管理にあたり、同時に書学院出版部を再開して良書の出版と啓蒙に努める。1945年、史上初の前衛書「電のヴァリエーション」を書き翌年発表、書壇に衝撃をあたえる。東京、ニューヨークなどで個展を多数開催。現代美術展等に招待出品。ニューヨーク近代美術館(MoMA)など著名コレクターが作品買上げ。またプリンストン大学、コロンビア大学等約20の大学で書道史を講演する。
<Public Collection>
京都国立近代美術館/佐久市立天来記念館/千葉市美術館/東京国立近代美術館/東京都現代美術館/成田山書道美術館/新潟県立近代美術館/北海道立函館美術館/春日井市道風記念館/イェール大学美術館/カリフォルニア大学バークレー美術館/クレラー・ミュラー美術館/コーネル大学ジョンソン美術館/サンフランシスコ近代美術館/ニューヨーク近代美術館/ハーバード大学フォッグ美術館/ビクトリア国立美術館/M+
EVENT
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2023.02.03ギャラリートーク
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2023.01.28
『生誕110年「HIDAI NANKOKU」』をテーマにした京都芸術大学 書画コースの特別講義を開催いたします。
比田井南谷のご息女である比田井和子氏が講師を務め、当ギャラリーにて講演・トークを行います。
Zoomウェビナーを使用したオンライン配信ですので、一般の方もご自由にご参加いただけます。
尚、当日会場でのご参加も可能です。ご希望の方は下記日時にご来廊ください。
*会場ではオンライン配信のため撮影を行っておりますので、会場にてご参加の方は映り込み等ご了承の上ご参加いただきますようお願いいたします。
開催日時:1月28日(土)14:30〜16:00
会場:√K Contemporary
参加:無料
参加方法:下記Zoomリンクよりご参加ください
https://us06web.zoom.us/j/81875720398 -
2022.12.03南谷流臨書ワークショップ
展示された拓本の中から好きな字を選び、作品を書くワークショップを開催いたします。南谷は渡米した際に、書を全く知らない現地のアーティストたちに書を教えました。今回は南谷の弟子として書法・書学を学ばれた髙橋蒼石氏を講師にお迎えした「南谷流」のワークショップです。拓本についてのレクチャーから臨書体験までをお楽しみいただきます。書をより身近に感じていただける機会となりますので、是非ご参加ください。
日 時| 2022年12月3日(土)15:00~17:00
(所要時間 約2時間)
参加費| 1000円(筆をお持ちでない方は+筆代 2500円)
*ワークショップでは筆を使用いたします。
筆をお持ちの方は、ご持参ください。
お持ちでない方は会場にてご購入可能です。
定 員| 20名 *定員になり次第締切
申込方法| ご参加ご希望の方は√K Contemporaryまでお申し込みをお願いいたします。
メールにてお申込みの際には、お名前、ご連絡先、ご参加人数をご明記いただきまようお願いいたします。
√K Contemporary
Tel: 03-6280-8808 / Email : info@root-k.jp
講 師| 髙橋蒼石氏 (書宗院理事長 日本書人連盟常任総務 大森書学院主宰)
秋田県生まれ。大学在学中に桑原呂翁より指導を受ける。昭和四十九年に比田井天来創設、比田井南谷の継承する「書学院出版部」に入社。古碑法砧の複製等、多くの書道出版事業を通じて、比田井南谷より、書法、書学全般について学ぶ。昭和五十五年に比田井南谷より「大森書学院」の名称を賜る。平成八年より、自宅編集工房にて、編集・複製等の書道出版事業を継続。併せて、昭和四十五年より「蒼石書院」を書道教場として主宰し今日に至る。 -
2022.11.23比田井和子氏によるギャラリーツアー
本展にて展示している比田井南谷の作品群や、南谷の貴重な拓本コレクションについて、比田井和子氏が解説をするギャラリーツアーを開催します。書や拓本に馴染みのない方も、この機会にぜひご参加いただき、書芸術の世界をお楽しみください。参加ご希望の方は下記日時にご来廊ください。参加は無料です。
開催日時|2022.11.23 (水・祝)
① 14:00 ~ 15:00
② 16:00 ~ 17:00
(所要時間:約1時間)
講師|比田井和子氏 (HIDAI Kazuko)|天来書院 取締役会長
比田井天来の次男、比田井南谷の長女。学習院大学大学院人文科学研究科哲学専攻修士課程修了。卒業後、伏見冲敬編『書道字典』(角川書店)編集に参画。出版社勤務を経て株式会社天来書院を創設。書道書籍の発行と、ビデオやDVDのプロデュース、講演などによって、書の芸術性と真の姿を広く紹介している。2000年から二年間、佐久市立(当時は望月町立)天来記念館の館長をつとめた。(『現代書道の父 比田井天来』より転載)